大相撲初場所、
先週は、横綱照ノ富士が引退表明。
横綱不在の場所となりましたが、
綱取りの大関の活躍の他、まだまだ目が離せません。
本日の一枚は、ワコール麹町ビルです。

設計者 黒川紀章建築都市設計事務所
施 工 竹中工務店・東急建設共同企業体
建築主 ワコール
構造形式 鉄骨鉄筋コンクリート構造、一部鉄筋コンクリート構造
敷地面積 1,229.93平米
建築面積 967.59平米
延床面積 8,352.84平米
階 数 地上9階、地下1階
高 さ 47.78m
竣 工 1984年4月19日
建築家・黒川紀章氏が設計したもの。
日本の美や文化を大切にしているワコールの、
過去と現在、そして未来を感じさせるデザインとなっています。
建物は東西に細長く、
空調設備などを収めた半円形のドーム状の屋根が特徴的です。
皇居に面する壁面の大小2つのシリンダー状の丸窓は
ミシンのハンドルをイメージした。とも
幕末に出版された天文書『遠西観象図説』の中に出てくる、
地球と太陽の関係を表した解説図が元になっている。とも言われています。
ワコールは女性向けのファッションメーカーであり、
丸みを多用して「やさしさ」「楽しさ」「親しみやすさ」を表現。
9階の丸窓の内側は「若手の学者や社員が未来のワコールを語り合える場に」
としてロイヤルルームが設けられ、会議やパーティーに使われています。
未来を感じさせるデザインの特徴が入口の庇。
UFOを模したと言われています。
黒川氏はビル発表の際、
「東京の中心に位置するワコール麹町ビルは機械と
人間が幸せに共生していたあの19世紀の時代の暗喩でもある。
そして、このビルに込められたデザインの思想は、
これからのワコールの世界戦略の旗印にもなるはずである」
とコメントしたそうです。
竣工して40年が経過したこの建物。
皇居周辺を走る際に、今でも存在感のある建物で、
黒川紀章の想いが伝わってきます。
では、次回をお楽しみに