フィギュアスケートの全日本選手権
世界女王の坂本花織が14~17年の宮原知子以来、
史上9人目となる4連覇を達成しました。
おめでとうございます。
本日の一枚は、学士会館です。
構 造:鉄骨鉄筋コンクリート造
規 模:地上5階地下1階建、
建築面積:1839平米
設 計:高橋貞太郎・佐野利器
施 工:戸田組(現戸田建設)
竣 工:1928年
登録有形文化財(2003年指定)
関東大震災後に建築された震災復興建築となります。
外壁が昭和初期に流行したスクラッチタイルで覆われた
4階建ての旧館は1926(大正15)年6月に着工、
1928(昭和3)年5月20日に開業いたしました。
関東大震災の教訓をいかした、
当時では極めて珍しい耐震・耐火の
鉄骨鉄筋コンクリート造りとなっています。
建築推進の中心となったのは、
日本の耐震工学を確立した佐野利器氏。
設計者は彼の門下生でもあり、
日本橋高島屋や帝国ホテル新館などを手掛けた高橋貞太郎氏です。
旧館を尊重するかのように一歩後退して建つ5階建ての新館は、
1937(昭和12)年9月20日に増築開業いたしました。
設計者は藤村朗氏です。
高橋は、学士会館建築のコンセプトを
「会員の戻るべき家」とし、
家庭のような親しみやすさ、
落ち着きのある演出を心掛けたとのこと。
いつでも迎えてくれるアットホームな造りになってます。
https://www.gakushikaikan.co.jp/info/
半円の大アーチの玄関がとてもインパクトがあり格調高い印象です。
アーチに施されたオリーブの木の装飾は「英知の象徴」とされ、
知識交流の場としての存在感が感じられます。
また、階段広間でひときわ目を引く、
十二角で鋲でとめたような造りのモダンな柱は、
大正時代頃から人気のあった
「セセッション様式(ドイツ語圏のアールヌーヴォー)」
の影響を受けていると言われ、
邸宅建築の落ち着いた雰囲気の中で
シャープでモダンなアクセントになっています。
学士会館の「学士会」とは主に旧帝国大学
(北大・東北大・東大・名大・京大・阪大・九大)
出身者からなる同窓会組織のことです。
宿泊、レストラン、会議室、結婚式場などを完備するこの施設。
現在では一部施設を除いて一般利用が可能となり、
会員以外の多くの人が利用できるようになっています。
訪れるとタイムスリップしたような気持にさせてくれるレトロ建築
訪れたこの日も時間がゆっくり流れる気分になりました。
では、次回をお楽しみに