第103回全国高校ラグビー大会決勝。
桐蔭学園(神奈川)が東福岡(福岡)に8-5で競り勝ち、
3大会ぶり4度目の優勝を飾りました。
手に汗握る熱戦でした。
本日の一枚は、大阪市中央公会堂です。

国の重要文化財でもある100年以上の歴史ある建物。
設計者岡田信一郎(設計原案)、辰野金吾(建築顧問)、片岡安(工事監督)
施工 直営工事
構造形式 既存部:鉄骨煉瓦造 + 増築部:RC造
敷地面積 5,641.81 平米
建築面積 2,330.35 平米
※既存部 2,164.17平米 + 増築部166.18平米
延床面積 9,886.56 平米
※既存部8,425.04平米 + 増築部1,461.52平米
階数 地上3階、地下2階、塔屋付
着工 1913年(大正2年)6月28日
竣工 1918年(大正7年)10月31日
改築 2002年9月保存・再生工事完工
「東洋のシテ島」と言われる中之島の
シンボル的な存在。
屋根にはドーム、
大アーチにはステンドグラス、
クラシックな装飾が施された列柱に窓。
その華麗な姿は「ネオ・ルネッサンス様式」と呼ばれていました。
この公会堂、はじめはたった一人の寄附金によって建てられました。
金額は当時のお金で100万円、現在なら数十億円に相当します。
寄附したのは、“義侠の相場師”と呼ばれた株式仲買人、岩本栄之助です。
栄之助は、“日本資本主義の父”渋沢栄一率いる「渡米実業団」に参加し、
彼の地の富豪たちが私財を投じて
公共事業に貢献していることに深い感銘を受けます。
その旅の最中に父親の訃報に接して帰国。
父が遺した50万円に自らの資産50万円を加え、
大阪市に寄附することを決めました。
岡田の原案に基づき、実際の設計を指揮したのは、
“東京駅の建築家”として知られる辰野金吾。
大阪における辰野のパートナーである、片岡安と協働しました。
東京駅の開業が1914年なので、公会堂の設計は、
東京駅の工事とほぼ同時期に進んでいました。
https://osaka-chuokokaido.jp/
訪れたこの日、将にこの場所で講演会に参加して、
東京駅に帰り着き。
明治の有名建築家の想いを感じた次第です。
では、次回をお楽しみに