第22回サッカーワールドカップ・カタール大会。
ベスト8進出に向けてのクロアチア戦は、
PKまでもつれましたが、惜しくも敗退。
そのクロアチアは、優勝候補筆頭のブラジルを破り、
ベスト4に進んでいます。
また、モロッコはアフリカ勢として
史上初の準決勝進出を果たし、
これまでのサッカーW杯の勢力図が変わろうとしています。
本日の一枚は、静岡県庁舎です。

前回に引き続き、静岡の建物のご紹介です。
国登録有形文化財でもあるこの建物。
設計:泰井武(基本設計)、中村與資平(実施設計)
施工:勝呂組
竣工:昭和12(1937)年
構造:鉄筋コンクリート造4階建て一部5階
建築面積:3,994平米
所在地:静岡県静岡市追手町9-6
県庁の沿革は、およそ以下の通り。
1871年 旧城代屋敷を県庁舎として使用
1872年 旧駿府町奉行所跡に移転
1889年 現在の県庁本館の位置に移転
1937年 庁舎建て替え。現在の県庁本館完成
地元浜松出身の建築家・中村與資平の設計により建てられたもの。
但し、内務省から横槍が入り、
基本設計は泰井武の案という事になっています。
コンクリート造りのビルに瓦屋根を載せた
帝冠様式とよばれる和洋折衷の建築物で、上から見ると日の形。
この様式は日本が軍事体制へと突き進んでいた時期、
国内の庁舎建築に好んで用いられたのですが、
細部には、帝冠様式の建築とは一味違った作風に仕上がっています。
建物全体は装飾が極力排除したシンプルな作り。
屋根や玄関庇に使われている赤瓦の配色は、
見ようによってはスパニッシュ建築をも連想させられます。
このような多国籍風なデザインは、設計者中村與資平氏の特徴です。
地元の設計者である中村氏の手腕と
当時の関係者のセンスを感じる名建築です。
静岡の街を歩き、静岡のセンスを感じた次第です。
では、次回をお楽しみに