プロ野球は、セリーグ、パリーグ共に首位争いが白熱しています。
パリーグは、首位を走っていたロッテが、オリックスに追いつかれ、
連敗中でしたが、3年目の小島投手が完封で連敗を止めました。
セリーグは、ヤクルトの勢いが止まりません。
3位巨人と2位阪神との6連戦で勝負の行方が分かるか。
それぞれ目が離せません。
本日の1枚は、東京辰巳国際水泳場です。

1990年竣工、1993年開場の国際規格の水泳用プールを持つ施設です。
2020年東京オリンピックでは水球の会場として使用されました。
それまでの代々木オリンピックプールに代わる
日本の水泳競技における中心的施設として
国際大会及び日本選手権など全国規模、
東京都レベルの大会が多数開催されています。
建物設計:仙田満+環境デザイン研究所
構造技術者:構造計画研究所
施工:清水・大日本・勝村・丸石JV
構造 : RC造一部SRC造
構造形態:立体トラス
規模 : 地下2階 地上3階
敷地面積 : 22,772.35平米
延床面積 : 22,319.26平米
水面に羽ばたく水鳥をイメージした5枚のヴォールト状の屋根は
立体トラスによって形作られています。
北側に運河の大きな水面があるため観客席を南側のみに設け、
メインプールとダイビングプールの水面と運河の水面が
連続するような空間構成がとられいます。
建設当時、国道から離れた人通りの少ない、
さらに見渡しの悪い奥まった場所にあったため、
その美しい巨大な水鳥を模した建物の姿を
公に晒すことが難しかったのですが、
仙田氏は、その近くを通るJR京葉線に目をつけ、
その車窓から最も見栄えのする角度に建物を配置し、
しかもJR京葉線側のファサードをガラスウォールとし、
その車窓から50mのプールを視界にはっきり捉えられるように設計をしました。
「あれはプールなのか。面白そうだ。ぜひ行ってみよう」という
来館促進の流れを意図的に作った。とのこと。
そして、施設内は、ターゲットとなる利用者の特性を加味した
遊環構造を設定されています。
例えば利用者を子供たちに設定するなら、
シンボル性の高い空間や場といったものを作り、
その周りを変化や起伏に飛んだ回遊性のある道で取り囲む。
そして、そこにはテーマに沿ったたくさんの展示物や遊具、
イベントを盛り込んだ遊環構造とすることで、
感動や満足感を順を追って体験。
既存利用者に再訪を促すどころか新規の利用者をも
新たに連れてきてもらえるような
仕掛けがあらかじめ作られています。
新しく建設された会場に劣らぬ素晴らしい建物です。
では、次回をお楽しみに