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遺産の品質管理
品質管理Vol.66
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大相撲夏場所は、
横綱白鵬が12度目の全勝優勝。
東京の優勝は1年半ぶり、
全勝優勝は昨年の初場所以来。
綱とりの可能性があった大関稀勢の里ですが、
2横綱に連敗したものの、日馬富士に完勝し、
綱とりのチャンスを残しました。
本日の一枚は、国立西洋美術館です。

フランスの建築家「ル・コルビュジエの建築作品」の1つ、
この度、世界遺産への登録がほぼ確実となりました。
7月にトルコで行われる委員会で、正式に決まる見通しです。
元々フランス政府が国内にある
ル・コルビュジエの作品を登録していましたが、
海外の作品も含めて登録する動きとなり、
2016年5月にイコモスが登録を勧告しました。
日本国内にある文化遺産を
外国政府が推薦したのも史上初、
世界7カ国に散在する建造物を、
一括して申請することも史上初です。
本館の設計はル・コルビュジエ、
実施設計・監理は彼の弟子である
前川國男・坂倉準三・吉阪隆正。
施工は清水建設。
延床面積は、17,369平米、1959年に開館。
1階部分が解放的なピロティと
なっていることが特徴ですが、
ル・コルビュジエの「無限成長建築」
というコンセプトは、
2階の中央の吹き抜けのホールを囲む
回廊状の展示室によく表現されています。
現在の外壁は建設当時のオリジナルではなく、
後に改修したもの、
1998年には日本初となる
免震レトロフィット工事を行いました。
積極的に建築物や芸術作品を地震から保護し今に至ってます。
遺産を残すための積極的品質管理に感じ入った次第です。
では次回をお楽しみに