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経営者が求める工程
工程管理Vol.16
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昨日、東京電力は、事故収束への工程表を示し、
原子炉を安全な状態で停止するのに6~9ヶ月かかることを明らかにしました。
3ヶ月で安定冷却、冷温停止に3~6ヶ月という工程です。
また、この工程は計画通りに収束するかは未知数とも書かれていました。
<今朝の新聞(朝日新聞4/18)から>
工程はその作業に携わる実施者は勿論、
その行為に関係する人々に影響を与えます。
工程表を作成した当初は、
その工程通り工事やプロジェクトが進むことが確約されている訳ではありません。
建設現場において工程表は、途中、予定外の遅れ等が発生しても、
概ね、竣工には間に合うことが多いのですが、
その陰には、現場所長を初め関係業者の努力が詰まっています。
このブログの書き始めに工程ソフトに関係するものを記載しましたが、
今回は、経営者が求める工程表の表現・運用について考えてみました。
ゼネコンの経営者にとって、工程表をどのように経営に活かしているか、
様々な経営者の視点があるかと思います。
既に受注した工事の工程など、
さほど気にならない経営者もいらっしゃるかもしれません。
私もあまり経営層に目を向けたアピールは考えておりませんでしたが、
ある機会に、
経営層に工程管理の状況がリアルタイムに確認できる要望があり、
そのための工程表ソフトの運用方法とその機能を考え直すことになりました。
工事現場にとっての工程表は、全体工程もさることながら、
日々の工程管理は、
関係業者がそれぞれどのように携わるかを明記するひつようがあり、
そのための表現力も求められます。
経営層にとっての工程表は、全体工程の表現を、
如何にリアルタイムに当初計画との差異が分かることが求められると
考えられす。そこには工事原価との関係も分かり易い機能も必要です。
一方、工事関係者が工程の変更に手間がかかるようでは
リアルタイムの情報共有が難しくなってしまいます。
着工時に作成した全体工程表が、
標語のように飾ってある事務所を稀に見受けます。
着工後、全く計画通りに工事が進んでいる場合は、
それはそれで素晴らしいのですが、
工事が進むに当って何らかの予定変更になった場合、
その変更が反映されなければ、
経営層や支援部署との情報共有は困難になります。
会社全体の力としてそれぞれの工事現場が進んでいくには、
工程管理の情報を経営者を含めて共有することは
改めて意義があることだと感じています。
そして、そのような要望に応える機能が
工程ソフトに必要だと感じています。
現在、工程アシストは次のバージョンアップに向けて
取組んでいますが、経営者向けの機能も更に充実させる予定です。
その際は、また、皆さんに試して頂きたく存じます。
では、次回をお楽しみに