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排出係数から何が見える?
省エネNo21
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今週からお盆休みの方も多いかと存じます。
その中で頑張っている方にエールを送りつつ、
今週のブログです。
そのそもC02の量は、よく分からない。とのお話を良く耳にします。
そのCO2をお金で取引するクレジットの話になると、これは為替のように、
本日の取引価格は、幾らと公表してもらわないと良く分からん。
と言った感じです。
特に電気量がCO2に換算される際、日本と海外で違うのか?
日本でも地域によって違うのか?
実態がないだけに実感が沸かない方が多い印象です。
そこで、かなり基本的なことですが、敢えて今回の話題として記します。
電気量の単位は、W(ワット)が使用されます。
一般的な表示は、kWh。
所謂、時間で何キロワット使ったか?
皆さんの家庭の検針表に記載されています。
これを発熱量に置き換えるのが、J(ジュール)。
先ず、1kWh=3.6MJ
1J=1ワット・秒=1/1,000/60/60kwh
これが、原油換算量やCO2排出量になると、
バラバラな係数が発生してしまいます。
先ずは、原油換算から
発電、送電効率が、概略40%とすると、投入熱量は9.0
電力1kWh ← 燃料9.0MJ=9.0×0.0258原油換算リットル
(発電効率40%) =0.232原油換算リットル
これは、
総合エネルギー統計(資源エネルギー庁)の受電端投入熱量(9.0)
から導出したものと同じ数値。
これが、省エネ法に基づく受電端投入熱量9.97
という数値から導出されると0.257
http://www.iae.or.jp/energyinfo/kaisetu.html
(上記が参考になります)
その他、様々な係数が出てくるわけですが、
簡単に言うと、発電効率の設定や送電・受電によって換算係数は異なります。
但し、改正省エネ法の報告(今年は7月末まで、皆さん間に合いましたか?)
の換算係数は、経済産業省の定められた係数ですから迷う必要はありません。
次に、CO2排出係数、
環境省「温室効果ガス排出量算定方式」は0.55(KgCO2/Kwh)ですが、
「1キロワット時あたり0.555kg-CO2」を下回る
供給事業者ごとの係数が国から公表された場合には、
その数値を利用することができる。 とありまして、
東京電力は、CO2排出係数が、0.339と公表されています。
http://www.tepco.co.jp/eco/co2/pdf/co2-coef.pdf
発電にも、火力発電、原子力発電、水力発電、風力発電、太陽光発電等々
色々ありますから、統計値となるわけです。
ですから、海外に目を向けた場合、その係数は様々になる事は、
想像に難くないでしょう。
因みに、ドイツは、太陽光発電、風力発電の設備量がトップで、環境先進国と言われる所以です。
http://www.iae.or.jp/energyinfo/energykaisetu/situmon0084.html
如何でしたか? 排出量の感覚が沸いてきたでしょうか?
では、次回をお楽しみに